誰に言われるか?「共感」を生む人物を起用したデザイン戦略

ユーザーは自分と似た立場や、憧れの人物が使っている商品やサービスに強く惹かれます。この「誰からの推薦か」という点をデザインで活かし、強い共感を生み出す方法を見ていきましょう。

ターゲット層に響かないプロモーション

広告やプロモーションで商品やサービスの良さをどんなに伝えても、ターゲット層に「自分向けだ」と感じてもらえず、行動に移してもらえないことがあります。商品やサービスのメリットを一般的な言葉で伝えても、ユーザーにとって「自分に当てはまる」という強い実感が持てず、購入に至らないことがあるのです。

ユーザーと「同じ目線」のデザイン

行動経済学での『エンドースメント効果』を使います。
推薦者(エンドーサー)の魅力や信頼性が、その商品・サービスの評価に影響を与えます。
特に、ターゲット層と似た属性を持つ一般の利用者からの推薦が強い共感を生みます。若い女性向けのファッションブランドのサイトでプロのモデルではなく、親近感のある一般の読者モデルやインフルエンサーを起用し、商品を着こなす様子を日常の風景とともに掲載します。この「自分と変わらない人が使っている」という安心感が共感を生み、購入のハードルを下げます。

まとめ

ターゲット層が「なりたい姿」や「共感できる人」をデザインで探し出し、推薦者として活用しましょう。

さて、ここで次の学びに繋がる問題です!
あるクラウドファンディングサイトで、立ち上げ直後のプロジェクトへの支援が集まりにくい状況でした。

支援の勢いを加速させるデザイン手法はどれでしょうか?

1:プロジェクトの目標金額を大きく表示する
2:「すでに○○人の方が支援しています!」という実績値をリアルタイムで更新し、強調する
3:支援者へのリターン(特典)を増やして魅力的にする

投稿者プロフィール

須永萌
須永萌グラフィックデザイナー/デザイン講師
グラフィックデザインの専門学校を卒業後、広告代理店に勤める。
その後、25歳の時にカフェとエステサロンの複合店をオープンし、広報としてデザイン全般を担当。特に女性向けデザインに長け、Instagram広告などSNSでのマーケティング知識を活かしたデザインが特徴。さらに、デザイナー育成のためのオンライン講師も行っている。また、動画編集も得意とし、幅広いスキルを持つ。
「痒い所に手が届く提案」と「学びながら成長できる場」を軸に、幅広く心に届くクリエイティブを届けている。
プライベートでは歳の差姉妹の母。