失敗を恐れない!リスクを「前向き」に言い換えるデザイン術

ユーザーにとって不利な情報やリスクも、伝え方(フレーム)を変えるだけでポジティブに受け取ってもらうことができます。言葉とデザインでリスクを乗り越える方法をお教えします。

不利な情報開示でユーザーが離脱する

商品のデメリットや契約上の制約など、どうしても伝えなければならない不利な情報を提示すると、ユーザーの購買意欲が低下してしまうことがあります。

損失を利益に変えるデザイン

行動経済学での『フレーミング効果』を使います。
不利な情報でも、それを「損失」ではなく「回避すべきリスク」や「手に入れられる安心」として提示します。
中古品のECサイトで商品の傷を隠さずに説明する場合、「【損失】この商品には目立つ傷があります」とする代わりに、「【利益】目立つ傷があるため、相場より5000円安く手に入ります。機能は問題ありません」と割引のメリットと機能の安全性というポジティブな側面を強調します。傷の写真の横には、割引額を大きく表示することで、ユーザーの注意を傷から「お得感」へと誘導します

まとめ

伝えるべき情報を「どう見せるか」が全てです。デザインでポジティブなフレームを作りましょう。

さて、ここで次の学びに繋がる問題です!
あるホテルが、閑散期の宿泊予約を増やしたいと考えていました。

予約を促すデザイン手法はどれでしょうか?

1:宿泊施設の美しい写真を多用して魅力を最大限に伝える
2:「通常価格より5,000円お得」ではなく、「この特別価格を逃すと5,000円多く支払うことになります」と表示する
3:予約した人に地元の特産品をプレゼントする

投稿者プロフィール

須永萌
須永萌グラフィックデザイナー/デザイン講師
グラフィックデザインの専門学校を卒業後、広告代理店に勤める。
その後、25歳の時にカフェとエステサロンの複合店をオープンし、広報としてデザイン全般を担当。特に女性向けデザインに長け、Instagram広告などSNSでのマーケティング知識を活かしたデザインが特徴。さらに、デザイナー育成のためのオンライン講師も行っている。また、動画編集も得意とし、幅広いスキルを持つ。
「痒い所に手が届く提案」と「学びながら成長できる場」を軸に、幅広く心に届くクリエイティブを届けている。
プライベートでは歳の差姉妹の母。