小さな一歩から大きな契約へ!「同意」を積み重ねるデザイン

ユーザーにまず簡単な「イエス」を引き出すことで、その後の大きな要求に対しても「イエス」と言ってもらいやすくなります。この一貫性の心理をデザインで活かし、コンバージョン*を増やす方法を見ていきましょう。

*ウェブサイトやSNSなどのデジタルマーケティングにおいて、企業が設定した最終的な目標が達成された状態

ユーザーが「最終申し込み」を躊躇してしまう

申し込みフォームの最後で、ユーザーが急に不安になり、記入を止めてしまうことがあります。
これは、最初の小さな行動から最終的な大きな行動までの流れに「心理的な断絶」があるからです。

スモールステップで「同意」を促すデザイン

行動経済学での『貫性の原理』を使います。
人は一度決断したり、公言したことに対してその後も一貫した行動を取りたいという心理が働きます。
資料請求や無料体験のフォームでいきなり個人情報を入力させるのではなく、最初に「このサービスで解決したい悩みは何ですか?(選択肢式)」のような簡単な質問に答えてもらいます。ユーザーがその質問に回答する(=小さな行動の一貫性を生む)ことで、その後の住所・氏名などの入力も抵抗なく進められるようになります。
回答が完了したら「ありがとうございます!解決へ向けてあと少し!」とポジティブなフィードバックを視覚的に与えます。

まとめ

ユーザーの心理的なハードルを下げるために、まず「イエス」と言えるデザインを散りばめましょう。

さて、ここで次の学びに繋がる問題です!
あるハンドメイドアクセサリーのオンラインショップで、商品をカートに入れたまま購入しない「カゴ落ち」が多く発生していました。

カゴ落ちしたユーザーに購入を促すための施策はどれでしょうか?

1:カートに入れた商品のクーポンを後からメールで送る
2:カート内の商品に「この商品は残りわずかです」という警告を出す
3:カートページの画像を大きくして魅力的に見せる

投稿者プロフィール

須永萌
須永萌グラフィックデザイナー/デザイン講師
グラフィックデザインの専門学校を卒業後、広告代理店に勤める。
その後、25歳の時にカフェとエステサロンの複合店をオープンし、広報としてデザイン全般を担当。特に女性向けデザインに長け、Instagram広告などSNSでのマーケティング知識を活かしたデザインが特徴。さらに、デザイナー育成のためのオンライン講師も行っている。また、動画編集も得意とし、幅広いスキルを持つ。
「痒い所に手が届く提案」と「学びながら成長できる場」を軸に、幅広く心に届くクリエイティブを届けている。
プライベートでは歳の差姉妹の母。