記憶に残る「鮮烈な事例」で行動を促すデザイン術


人は頭の中で思い出しやすい情報や、印象的で鮮烈な事例を重視して物事を判断する傾向があります。この「思い出しやすさ」をデザインで作り出し、ユーザーの行動を後押しする方法を見ていきましょう。
メリットが「他人事」に感じられてしまう
商品やサービスのメリットを一般的な言葉で伝えても、ユーザーにとって「自分に当てはまる」という強い実感が持てず、購入に至らないことがあります。
強い印象で記憶に残すデザイン
行動経済学での『利用可能性ヒューリスティック』を使います。
ユーザーが容易に思い出しやすい、具体的で印象的な事例をデザインで強調します。
セキュリティソフトのサイトで、ただ「安全です」と書くのではなく、「あなたの大切な写真が不正アクセスにより一瞬で消えるかもしれません」といった、具体的な損失の可能性を警告的なアイコンや少し暗いトーンの画像とともに表示します。この「鮮烈な損失のイメージ」が記憶に残り、セキュリティ対策の重要性を強く認識させ、購入へと誘導します。
まとめ
ユーザーの頭の中にあなたが望む「具体的なイメージ」を残すデザインを心がけましょう。

さて、ここで次の学びに繋がる問題です!
ある地方の老舗旅館が、若い世代の観光客を増やしたいと考えていました。これまでのプロモーションは高齢者向けのデザインに偏っていました。
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若い世代の予約を促すデザイン手法はどれでしょうか?
1:旅館の歴史と伝統を重厚な写真と文章で紹介する
2:旅館を楽しむ若いカップルや友人の「インスタ映え」する写真を多用した特設ページを作る
3:理の素材の品質の高さをグラフで示す
投稿者プロフィール

- グラフィックデザイナー/デザイン講師
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グラフィックデザインの専門学校を卒業後、広告代理店に勤める。
その後、25歳の時にカフェとエステサロンの複合店をオープンし、広報としてデザイン全般を担当。特に女性向けデザインに長け、Instagram広告などSNSでのマーケティング知識を活かしたデザインが特徴。さらに、デザイナー育成のためのオンライン講師も行っている。また、動画編集も得意とし、幅広いスキルを持つ。
「痒い所に手が届く提案」と「学びながら成長できる場」を軸に、幅広く心に届くクリエイティブを届けている。
プライベートでは歳の差姉妹の母。
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